なぜ人にオススメしたくなるのか?を考える
みなさんは好きなモノを人にオススメしたけどビミョーな反応をされて傷ついた!というような経験したことありませんか?
自分自身がそのモノを好きであるほど、相手の反応が期待外れだと傷つく度合いが大きくなります。
かくいうぼくも好きなモノは人にオススメしたくなるタイプで、過去に何度も好きな漫画や音楽を人に勧めて苦い経験をした覚えがあります…。しかし、自分自身の『オススメしたい欲』が抑えられず、余計なお世話だとわかっていてもオススメせずにはいられなかったのです!
今回はそんな『オススメしたい欲との上手な付き合い方』について考えてみたので書いていきます。
なぜオススメしたくなるのか?
そもそもなぜ自分が好きなモノを人にオススメしたくなるのか?その理由を考えてみた結果2つの仮説が浮かびました。
好きなものを共有したい
好きなものを共有したいというのは、好きな人と同じ話題で盛り上がりたい、自分と同じ気分を味わってもらいたいという気持ちなどからくる理由です。美味しい食べ物を半分こするような分け合いの精神に近いかもしれません。
相手からすると十分余計なお世話ではありますが、こちらの方はまだ救いようがある理由です。
優越感に浸りたい
もうひとつは優越感に浸りたいというものです。これは教えることで「自分はこんなに素晴らしいモノを知ってるんだぞ」と相手より優位に立とうする理由です。
自分に自信が無かったり、他人に劣等感を抱いている人ほどこの傾向があります。
本当にすごいのは教えたあなたではなく、その作品自体なはずなのに…。虚しいことに教えた本人はその事実になかなか気づくことができません。
理由を2つ挙げましたが、大半の人はどちらか一方だけの感情で動いているわけでは無いと思います。この2つが無意識に入り混じった事で生まれた感情によって人にオススメしたくなるのだと考えます。
なぜ反応がビミョーなのか?
次に、なぜ相手の反応はビミョーなことが多いのか?その理由について考えてみました。
作品との出会い方が違う
好きになったモノとの出会いとは大抵ドラマティックなものだと思います。
例えば、偶然その作品と巡り合えたとか、さまざまな経験や苦労をしてやっとその魅力に気づいたとかです。
しかし、オススメされた相手は基本的に何の労力やお金もかけずにその情報をあなたから得ています。それではそのモノに特別な価値を感じることはなく、あなたと同じ感動を味わうこともありません。
そこで発生した価値観の差によってビミョーな反応が生まれるのです。
自分自身の経験不足
自分自身の経験不足が原因という考え方もあります。
あなた自身があまり多くの経験をしてきていなかったり、いろいろな作品に触れてこなかった事で、少しのことで感動したり物事を好きになってしまう体質になってしまっているのかもしれません。もちろん個人的に楽しむのならそれで十分なのですが、相手にオススメする場合だと悲しい結末を迎える可能性があります。
相手の方が経験豊富でいろいろなモノに触れてきていると、あなたの感動は相手には伝わらずビミョーな反応が生まれてしまうのです。
上手なオススメの仕方
オススメはあくまで押し付けであり相手にとってのプレゼントという訳ではありません。しかし、自分自身のオススメしたい欲もできれば解消したいところです。
というわけで、ここからは上手なオススメ方法を考えてみたので紹介していきます。
ナチュラルスタイル
ナチュラルスタイルは、相手に自分がオススメしたと認識させない方法です。
具体的な方法は以下の通りです。
・好きなモノを相手の見えるところに置いて自然と手に取らせる
・好きな音楽を何も言わずに車内で流しておく
・好きなモノの情報を「今SNSで話題の作品だよ」と話しの流れで相手に吹き込む
この方法のメリットは2つあります。
1つ目は、目に見える形で自分からオススメしているわけではないので相手に拒否される可能性が少ないところです。
2つ目のメリットは、成功した時に密かな優越感を味わえるところです。自分の手のひらの上で踊らされているとは知らない相手を客観的に楽しむことができます。
カウンタースタイル
カウンタースタイルは、相手にオススメを聞かれたタイミングで自分のオススメを教える方法です。
この方法のメリットは、相手側に受け入れる態勢ができているので突然オススメする時よりもビミョーな反応になりにくいというところです。
デメリットとしては、相手が聞いてくれないとこの方法が使えないところです。いつでもオススメできるように準備しておくことが大事です。
フレンドスタイル
フレンドスタイルは、相手の好みを把握して好きそうなモノをピンポイントでオススメする方法です。
この方法を使い相手の好きなモノを調査分析した上でオススメをすれば、外してしまう可能性も少なくなります。石橋を叩いて渡るような安全な方法です。
この方法のデメリットとしては、相手の事を知るための労力や時間が必要だったり、自分が本当にオススメしたいものが勧められない場合があるというのがあります。
しかし、あなた自信が相手の事を知っていく中で、オススメしたい欲なんかよりもっと大切な何かを見つけることができるかもしれません。
SNSスタイル
最後に紹介するのはSNSスタイルです。
この方法は、相手に面と向かってオススメするのではなく、SNSでオススメ情報を発信するというものです。SNS上であればあなたが発信した情報に相手が共感すれが反応がありますし、共感しなければ何もないだけです。この方法を使えば、ほぼノーリスクでオススメすることができます。
この方法の問題点は、自分と相手とがSNS上でつながっている必要があるところと、あまりに尖った意見を発信しすぎると思わぬところから誹謗中傷を受ける可能性があるところです。
SNSが身近にある現代に適したオススメ方法といえるでしょう。
おわりに
ぼくはこの記事を書くまで、過去の失敗の数々から人にオススメすることに恐怖心を持ってしまっていました。自分のオススメを否定されるのを恐れ、人から聞かれても無難な答えや本心で無いモノをオススメしていた時期もあります。しかし、今回改めてオススメしたい気持ちの事を考えたり、向き合ってみた事で自分の中の何かが再び開いた気がします。
『オススメ』という文字ばかり入力していたらゲシュタルト崩壊してきてしまいました。それではこの辺りで終わりにします。